高知がん患者支援推進協議会,高知がん支援団体
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【母娘で闘う〈5〉-情報・仲間集め不安克服-】患者を生きる

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高知市に住む佑莉子さんは、英子さんの治療を通じ、患者が「情報と仲間」から孤立していると痛感した。
99年に英子さんの胃がんがわかってから、佑莉子さんは専門書を読み、医師や製薬会社に手紙を書き、独力で情報を集めていた。だが、本人や家族が悩みを打ち明けたり、欲しい情報を得たりできる場所には、たどり着けなかった。
英子さんの治療が一段落した02年11月。佑莉子さんは、思いを新聞に投稿した。
「不安を感じたとき、気軽に駆け込める相談室や情報センターなどの態勢づくりが、もっと検討されてもよいではないでしょうか。がん患者会を、高知にも立ち上げたいものです」
記事を読んだ地元の人たちから「ぜひ、作って欲しい」と反響が集まった。その声に励まされ、高知医大(現高知大)病院で英子さんの主治医だった松浦喜美 夫医師(現いの町立国民健保仁淀病院院長)の協力も得て、02年末、がんの部位を問わない患者会「一喜会」を立ち上げた。
会員は現在約80人。専門医による講演のほか、会員同士が疑問や悩みを話す「座談会」が活動の柱だ。
「薬を飲んでいるが、腫瘍マーカーの数値が上がっている。このまま続けていいのだろうか」「腹腔鏡手術は、何例くらい手がけていれば一人前の医師なのだろう」
医師が座談会に参加することもある。「患者さんの悩みを知ることができ、こちらも勉強になる」と松浦医師。
患者や家族からの電話相談にも応じている。会長をつとめる佑莉子さんの携帯電話には、昼夜を問わず様々な問い合わせがある。講演の協賛金集めや、会のホームページの更新も引き受けている。
手術からまもなく7年。すっかり快復した英子さんは、夫と暮らす高松で会社員として忙しい毎日を送る。だが佑莉子さんは、患者会の活動をやめるつもりはない。
「知ることが、患者の力につながる」
そう信じているからだ。

写真解説:一喜会で参加者の話を聞く(右から)中島英子さんと安岡佑莉子さん=高知市内で