がんで悩み、苦しみ、救いを求めている方々の為に少しでもお役に立ちたいとの思いからNPO法人がん患者会一喜、を開設して9年になります。
この間に多くのがん患者さんやご家族の方が相談に訪れました。相談の内容はさまざまですが、共通しているのは、がんの病状や治療について十分に理解していないために不安を抱き悩んでいることでした。
しかしながら患者会で出来る事にも限度があり、平成19年4月1日に高知県がん対策推進条例を請願し施行に至りました。
その条例7条で県は、第5条第1項の医療機関その他の関係団体及び関係機関と連携して、相談窓口の整備等のがん患者及びその家族又は遺族に対する相談支援等を推進するために必要な施策を講ずるものとする事を設け、それに基づいて平成19年10月15日「高知県がん相談センターこうち」を県の委託により設立しました。平成22年度には900件の相談が持ち込ました。こうした実績が認められ県の委託業務をより充実させるために、
平成23年4月1日に「一般社団法人高知がん患者支援推進協議会」を設立し認証を受けました。
このような形で本格的に第三機関としての相談業務を行うのは日本で初めての試みとなります。がんの告知は当たり前になされ、自分ががんであることを知らない患者さんは殆どいなくなりました。しかし、告知はされたもののがんの病状や治療について理解や納得ができず、病気の行方に不安を感じている患者さんがたくさんおられます。
「がん相談センターこうち」では、それらの方々の抱いているがんにまつわる疑問、悩み、問題など「医者に聞きにくい」「話にくい」ことをすべて聞き、それらが解決できるようにそして納得できるように十分に説明した上で、今後のことについて適切なアドバイスをしています。更にがんと闘う方々が安心して充実した生活が送れるように支援することを目的として今後も活動を続けていきます。
患者さんにより良い医療情報を提供するために、全国の医療者と連携を深め、この事が好事例となり広く全国に伝わればと願っています。 全世界の人々が、がんと告知されても自分で納得のいく治療の選択できる情報提供をするために、一般社団法人高知がん患者支援推進協議会の運営する「がん相談センターこうち」の活動にご理解、ご支援を宜しくお願いいたします。
平成23年4月11日
一般社団法人高知がん患者支援推進協議会 設立時代表理事 安岡佑莉子